インターネットに1700円
長距離バスや列車を乗り継ぐ旅では、宿などどこでもよかった。1泊500円もしない安宿で十分だった。星の数などというカテゴリーからははずれ、そのはるか下のほうに身を寄せあうようにして建つ宿が僕らの常宿だったのだ。「南京虫はいないか」、「網戸に孔はあいていないか」……といった、切なくなるほどレベルの低い悩みごとが、脳の半分ぐらいを占めていた。僕らがシンガポールで泊まっていたのは、二ツ星か三ツ星レベルのランクのホテルだった。
[参考サイト]
瀬波温泉
瀬波温泉の温泉・露天風呂のある宿・ホテル - じゃらん温泉ガイド
http://www.jalan.net/onsen/OSN_50202.html
ヒルトン東京
ヒルトン東京 - じゃらんnet
http://www.jalan.net/yad375177/
デイユースのホテル
日帰り・デイユース-じゃらんnet
http://www.jalan.net/dayuse/
箱根の雪月花
箱根強羅温泉 季の湯 雪月花 - じゃらんnet
http://www.jalan.net/yad371898/
ディズニーランドホテル
東京ディズニーリゾート®-じゃらんnet
http://www.jalan.net/theme/tdr/
フロントで聞くと、インターネットは使うことはできるが、接続料金は1日で29シンガポールドルだった。日本円にすると1700円もした。バックパッカーの貧乏旅行が染み込んでしまっている身にしたら、このホテルの宿泊代ですら抵抗があるというのに、インターネットに1700円も払いたくなかった。シンガポールに着いた翌朝に僕らはパソコンを手に街に出た。シンガポールなら、街のどこかで無料の無線LAN電波を拾えるかもしれなかった。ホテルの近くに、チェーン店らしいカフェがあった。見るとパソコンを開いている客がいる。店員に聞くと、無料で無線LANを利用できるという。パソコンを開くと、さすがにシンガポールの中心街だけあって、十数種類の電波を拾った。そのなかから、セキュリティーのかかっていないものを選び、クリックするのだが、なかなかつながらない。クレジットカード支払いでつながるものもあったが、その料金をみると、ホテルのインターネット料金とさして変わりはなかった。店員に訊くと、「どれどれ」と自分のパスワードなどを打ち込んでくれたが、どうしても接続できなかった。いつまでもこの店で試行錯誤を続けるわけにもいかない。「1700円、払うしかないか……」シンガポールは、日本に似て、俗に野良電波といわれる無料の無線LAN電波が少ない国のようだった。
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